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人情話に弱いのです

1/24。萩原浩「母恋旅烏」読了。

やはり今月読んだ「誘拐ラプソディー」と、
その前に読んだ「ハードボイルド・エッグ」に続いて
3冊目の萩原作品である。

いい。いいなぁ~。
前2作に続き、今回もまたウルウルしてしまった。
ちなみに今月読んだ本は、今のところ

・「パイナップルの彼方」山本文緒
・「アヒルと鴨のコインロッカー」伊坂幸太郎
・「サーフスプラッシュ」桜井亜美
・「黒い家」貴志祐介
そして「母恋旅烏」「誘拐ラプソディー」萩原浩。
昨日からは恩田陸の「劫尽童女」を読み始めている。

読書日記「Afternoon Library」が
未だに去年の夏に踏みとどまっているので、
とりあえずタイトルだけでも書いておこうと思う
情けない私。
・・・書きます。ぼちぼちと。書く気はあるのだ。
読むペースに追いつかないだけなんだよぅ。

萩原浩さんの作品は、基本的に人情話だ。
情けなくて、弱っちくて、世間的に「ダメな奴」のレッテルを
貼られているような人が主人公。
そこからさらに悲惨な目にあったり、窮地に追い込まれたり、
なけなしの見栄をはってずっこけたり、というジタバタぶりは滑稽で、
「ここまではないよなぁ」と頭ではわかっているのに釣り込まれる。
そして、思わず声をあげて笑ってしまうこと請け合いの
膝裏カックン的な可笑しさ。
そしてさらに、思わず目を潤ませてしまう泣かせどころもツボにはまる。

うまいっ、と膝を打ちたくなる。
萩原さんは、たぶん落語を相当聴いてると思いますね。

「母恋旅烏」は旅回り一座の物語なので、
それこそ思いきりどっぷり人情話だ。
人情話にハマるお年頃って・・・そろそろやばいのかしらねぇ。
いや、お年頃は差し引いても、やはり
うまいっ!あっぱれ!と思わせる書き手だと思うのだけれど。

萩原作品とはまったく世界が違うので、
比較の対象にはならないのだが、
「桜井亜美」は女子高生に大人気の作家だというし、
「虹の女神」の映画化がちょっと話題になっていたので、
どんなもんかいな~と思っていたところ、
e-ブックオフの105円古本コーナーに山積み(見たんじゃないけど)
だったのでまとめ買いしてみた。

・・・薄い。

本も薄いんだけど、中身もなんだか
コミックのノベルス版みたいに感じてしまった。
女子高生と感動を分かち合おうと思ったのが無謀だったか。
まとめ買いしちゃったものは仕方ないので、
「とりあえずなんか活字」と思った時に読むことにしてるけど、
萩原浩が純米酒なら、桜井亜美はドクターペッパー。
伊坂幸太郎はバーボンソーダで、
貴志祐介はブラディマリー、
山本文緒は・・・うーん、白ワイン?

ドクターペッパーが似合う年ではけしてないので、
口に合わないのも仕方ない。
♪お酒はぬるめの燗がいいぃ~
基本的には赤ワインの私だけれど、「人肌」の萩原浩に乾杯!




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by onlymoonshine | 2007-01-25 20:50 | full moon

ハチスカコロク

Yちゃんは、蜂須賀小六の子孫、なのだそうだ。

その話を聞いた時、
「へえぇ~、そうなんですかぁ~」と
えらく感心してみせた私、なのだけれど、
はて、ハチスカコロクって何をした人なんだっけ、と
実は心の中で首を傾げていたのだった。

蜂須賀小六。
名前は知ってるんだけどな~。
きっと、武将かなんかだよな。

隠すまでもなく、トコトン歴史の苦手な私なのである。
歴史に限らず、何かを暗記するということが
私には体質的に合わないんだわ、と
十代の初めくらいに決めつけて、
年号や数式の暗記を放棄してここまで来てしまった。

それじゃ、なんでセリフは覚えられるのか、と
よく聞かれるのだけれど、
台本とにらめっこして暗記しようとしても
全然覚えられないものが、
読み合わせをして声に出し、耳から入った途端に、
するすると頭に入るというか、染みこんでくる。
たぶん頭よりも耳で覚えるタイプなのだと思う。

そんなわけで「蜂須賀小六」のイメージが
まったく浮かんでこないままだった私は、
「ねえねえ、蜂須賀小六って何した人だっけ?」
と、旦那さまに訊いてみた。
旦那さまは地理に関しては
「四国は日本海側にある」というくらい
めちゃくちゃなことを言うけれど、
歴史に関してはたぶん私なんかよりも詳しい。
知識のソースは、ほぼ漫画かゲーム。
結構、歴史関係の漫画やゲームっていうのはあるものらしい。

「ハチスカコロクか・・・」
旦那さまはちょっと考え、そして単純明快に答えた。
「たしか、俳句を詠む人だよ」





訊かなければよかった、と思った。
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by onlymoonshine | 2007-01-15 18:52 | moonless

ジョージ山本

お正月休み、ということで
同級生の友達がお店へ遊びに来てくれました。
エリちゃんとみぃちゃんは高校の同級生で演劇部のOB仲間。
二人とも主婦で、もう高校生になろうという子どももいます。
ひょえええ。

中学の同窓会でも感じたことなのだけれど、
女の子、というのは中学・高校くらいで
ほぼ成長しきっている、というか、ほぼ完成形なのですね。
だから十数年ぶりに会っても、「えっ、誰?」というほど
ものすごく変化していることはあまりない。
まあ多少崩れてきている、というのは
お互いに認めざるを得ないにしても。

でも、男の子となると、
びっくりするほどの変化を遂げている場合が
なきにしもあらず、なのですね、これがまた。
たとえば、いつも目線の下にいた小さな男の子が
見上げるような大男になっている。
たとえば、ガリガリでひょろひょろのもやしっ子が
恰幅の良いお父さんになっている。
ちなみにうちの中学は「男子は坊主頭」という規則だったのですが、
髪の毛があるのとないのとでは、それだけで随分印象が違う。
しかし中には、中学時代はもちろん坊主頭なのだけれど、
時を経ても、いや、時を経たからこそ、
再び「ほぼ坊主頭」に近い状態に戻っている人もいます。
「薄い」といっては失礼だし、「微毛」というのも哀れを誘う、
そんな坊主頭・リターンズの1人に声をかけられました。

「おお、久しぶり。きれいになったなー」
誉められればこちらも悪い気はしない。
こちらからも何かお褒めの言葉を、と思う私。
「またまたぁ。○○くんは、えーと、あんまり変わらないよね」
すると彼は、ちょっとブゼンとして言いました。
「おまえは俺のフサフサ時代を知らないからそう言うんだぞ。
すいてもらわなきゃいけないくらい、ぼーぼーに生えてたんだからな!」
す、スルドイ。言葉の裏を読まれたか。
フサフサ時代に会いたかったね、とは言わぬが花。

さて、それはさておき。
高校の同級生、エリちゃんとみぃちゃん。
車だから、とお酒は飲めなかったのですが、
ノンアルコールカクテルを飲みながら話が弾みます。
他の同級生の近況を伝えあったり、OB会の企画をたてたり、
もちろん懐かしい思い出話にも花が咲きます。
記憶というのは面白いもので、
3人とも同じ高校に通い、同じ演劇部に所属し、
同じクラスになったことだってあるというのに、
それぞれが少しずつ違う記憶のピースを持っています。
あれ、それは知らなかったな、とか
あれ、そんなことあったっけ?、などということも結構多く
記憶のジグソーパズルに次々とピースがはめられていく。

ついこの前のことみたいな気がするのに、
私たちの子どもがもう高校生になるなんてねぇ、と
ため息まじりに語り合うエリちゃんとみぃちゃん。
エリちゃんの娘さんは一ヶ月ほど
アメリカにホームステイをしていたそうなのですが、
エリちゃんの家にもよく外国の子ども達がホームステイに来るらしい。
私の友達も外国からの留学生を預かっているので、
「大変だけど、楽しそうだよね」と私が訊くと、
「いやぁ、それが本当に大変で。
この間はイタリアの女の子が来ていたんだけどね」
と、彼女は話し始めました。

「彼女の頭の中では、日本は東京なんだって。
だから東京に行きたいって言うんだけど、私も詳しくないし・・・」
「うんうん。どこに連れて行けばいいかわかんないよねぇ。
ディズニーランドとか?」
と相槌を打つみぃちゃん。いや、ディズニーランドは千葉だし。
「秋葉原とかじゃないかなぁ」
うちの旦那さまが言うと、エリちゃんは
「ううん、それがね、どうしても行きたいところがあるっていうの」
と言い、それから首を傾げて考え始めました。

「山本譲二・・・だったっけ」
「山本譲治?演歌のぉ?」
イマドキのイタリア娘は演歌にご執心なのか。まさかなぁ。
「違う、山本譲治じゃない」
「それじゃ、香田晋?」と、みぃちゃん。
「そうじゃなくて、えーとね、山本・・・」
「演歌の人?」
「違う違う。日本人で、イタリアで超有名な、」
「えー。イタリアで有名な演歌歌手なんているの?」
みぃちゃん、そろそろ演歌から離れた方がいいと思う。
えーと、えーと、と思い出そうとしているエリちゃん。
「山本・・・デザインの。寛斎じゃなくて」
「おお!」
そこでハタを膝を打つ私。「ヨウジ・ヤマモトか」。
「そう!それぇ~!!」
パッと顔を上げたエリちゃんのおでこに
「スッキリ」という文字が見えるかのよう。

「ヨウジ・ヤマモトとジョージ山本じゃ随分違うね」
と、笑う私。「えー、なにそれ?」と首を傾げているみぃちゃんに、
「ワイズの。ほれ、ブランドの」と説明すると、
「うわー、それじゃ香田晋とも大違い~」と笑いだした。
うん、それは相当違うね。

ブランドとかデザイナーとかの名前には相当疎くなっている昨今。
そして、映画のタイトルや俳優の名前を思い出すのに
ものすごく遠回りをしなくてはいけなくなった昨今。
ヨウジ・ヤマモトが出てきただけでも自分を誉めてやりたい、と
元・女子高生は思うのでありました。



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by onlymoonshine | 2007-01-04 17:59 | half moon