人気ブログランキング | 話題のタグを見る

仲人さんの里帰り

続・厨房の人 Annieです。

先週はお盆明けのせいか、わりとお店がヒマで、
お料理もお通し以外は一日一品出るか出ないか、
って感じだったんだけれど、
昨日は結構厨房にこもりました。

チーズの盛り合わせとツナ玉子のホットサンドと
枝豆とフレンチトーストとトマトソースのパスタ。
相変わらず喫茶店のようなメニューですわね。
枝豆に使う塩の量にちょいとびっくり。
軽く土俵入りできるくらいにたっぷり。
皮むいて食べるから大丈夫ですけどね。

注文を受けつつ、お友達のお子さまに感想文のご指導。
小学生の感想文って、ほとんどあらすじだけで
マス目を埋めちゃうんだよな、と思いながら
自分で書いてきたのを見たらまさしくその通り。
原稿用紙二枚半だから、感想はほんの数行になっちゃう。

そしてまた厄介なことに、感想文を書く“ネタ”であるところの
本が「絵本」。
絵本って、ほとんど絵で見せる本なわけで、
文章はわりと抽象的。
心理描写、といえるものがないのです。

手始めに時間をかけて、お子さまに本の話をしてもらう。
こういう行動をした、という場面で
「どうしてそうしたのかな?」
と訊ねて、彼が考えたことを下書きの紙に書き写していきます。
はじめは本に書いてある言葉通り、
「いやだったから」
「したくなかったから」
と短く答えていくのを、さらに
「どうしていやだったんだと思う?」
「なぜしたくなかったのかな?」
とさらに訊ねる。

難しい顔をして悩むお子さま。ガンバレ。
この作業は、子どもに演技のレッスンをする時も同じ。
行動の裏にある意味を考える作業です。
ここでこちらが意味づけをしてはいけない。
ねばる私。黙っているお子さま。そしていきなりあくび。オイコラ。
時間はかかっちゃうけどね、
自分のなかからヒントをみつけないと
自分の言葉を文章にすることはできないから。

その根ほり葉ほりな作業で、短い本にも関わらず、
結構長い下書きができたので、
そこからはお母さまにタッチして清書。そして厨房にこもる私。

昨日は私達の仲人をしてくれた“ほっしー☆”が
突如南アフリカへの長い出張から一時帰国して
お店に顔を出してくれました。
久々に聴くほっしー☆のギター。やっぱ、うまいぞぅ。
これも偶然お店に来てくれた、旦那さまの父上が
そのギターで歌う。素敵です。
ギターと歌に酔い、ワインに酔い、
そのまま父上のお店へとなだれこんでさらに酔う、
正しい酔っぱらいな一夜。おかげで今日は頭が重い。

一時帰国は一週間だけで、また南アフリカへ戻るほっしー☆。
今回はお子ちゃまの夏休みの終わりにギリギリ間に合わせるための
家族サービス帰国だそうです。
お父ちゃんはえらい。
お子ちゃまは男の子2人だから、ほっしー☆のいない間、
奥さんもいっぱいいっぱいになっちゃうだろうしね。
女だと、どうしても大げさに考えてしまうことも、
男同士ならではのスタンスで
大丈夫なのか、ちょっと問題なのかを見極めて
きちんと一本釘をさすこともできる。
去年はロンドン、今年はアフリカと長期出張の多いほっしー☆だけど、
どこかでいつも頼りにされている心のよりどころなんですね。

ほっしー☆が初仲人をした、私達にとっても
いつも気に掛けてくれるお父さん的存在。
いや、年齢は私よりちょっと上なだけなので、
お父さんじゃ怒られますが、あくまで“的”ってことで。

私が困った顔をしていると、
必ず「そんなことはなぁ、」で始まる大らかな言葉で
気持ちを整理してくれる。
久しぶりに逢えて、ちょっと心が軽くなりました。
頭はまだ重いけどね。(飲み過ぎだ)

帰国前にもう一度逢えるといいなぁ、と
切に願う私なのでした。
by onlymoonshine | 2006-08-28 19:09 | half moon
<< ごほうび 微妙 >>